フランス欧州ビジネスニュース2026年2月6日(フリー)
1. ルノー、インドで2025年の6倍にあたる年間20万台以上の販売を目指す
2. ノルマンディーで年間2万台の電気モーターを生産:ルノーの「メイド・イン・ヨーロッパ」への打撃
3. 風力・太陽光発電部門における連鎖的な倒産と人員削減
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5. 電力:企業、EDFとの長期契約の数を増やしている
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1. ルノー、インドで2025年の6倍にあたる年間20万台以上の販売を目指す
フランスの自動車大手ルノーは、世界第3位の自動車市場となったインドでの再攻勢をかける。
新型ダスターの投入と戦略的背景
ルノーは、2026年初頭に新型SUV「ダスター」をチェンナイで生産開始し、4月に発売する。インド市場は2025年に年間440万台を記録し、2030年には600万台に達する見込みである。かつてルノーは市場シェア4.5%を誇ったが、競合他社との争いや経営体制の混乱により、現在はわずか1%(2025年の販売台数は約3万8000台)にまで低迷している。今回の新型車投入は、同国を再び戦略的優先拠点と位置づける象徴となる。
現地生産の強みと今後の展望
ルノーはチェンナイに、フランス国外で最大規模のデザインスタジオとエンジニアリングセンターを保有し、1万人以上の従業員を抱えている。部品の90%を現地調達することで、低価格と市場への適応力を確保している。また、インドとEUの自由貿易協定により、輸入関税が従来の最大110%から10%へ段階的に引き下げられる見通しであり、これが投資を後押ししている。
グループは2030年までに市場シェアを3%から5%、年間販売台数20万台以上に引き上げる目標を掲げている。3月10日に発表予定の次期戦略計画では、インドでのさらなる事業拡大が明示される予定である。
2. ノルマンディーで年間2万台の電気モーターを生産:ルノーの「メイド・イン・ヨーロッパ」への打撃
ルノーはノルマンディー地方のクレオン工場において、中国製部品を組み立てる電気自動車用モーターの生産計画を提示した。同工場は現在2,500人の従業員を抱え、アルピーヌA390やR5などの主要車種のモーターを製造している。しかし、エントリーモデル向けの低コスト化を優先し、2027年春から年間最大12万基のモーターを中国製部品のノックダウン生産で賄う方針である。
この計画は、欧州の自動車業界が「メイド・イン・ヨーロッパ」のラベル確立や、域内調達率の向上を目指す動きと矛盾する。ルノーは欧州販売車の60%を域内調達とする目標を掲げているが、労働組合は今回の決定が地元での鋳造や加工の仕事を奪い、雇用創出の機会を逃していると批判している。
欧州の自動車メーカーや部品大手のボッシュ、フォルクスワーゲン、ステランティスの首脳陣は、域内生産への優遇措置や公平な競争環境の整備を訴えている。特に、中国メーカーなどの低コストな輸入品に対抗するため、公的資金を欧州内の投資に集中させるべきだとの主張が強まっている。サプライヤー側は、低コスト国への生産移転を防ぐために、バッテリーを除いた価値の75%を欧州製にする基準を求めている。ルノーの試みは、コスト競争力と「地元生産」のブランド維持の間で揺れる、欧州自動車産業のジレンマを浮き彫りにしている。