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日刊フランス欧州経済 2026年7月9日 (フリー)

日刊フランス欧州経済 2026年7月9日 (フリー)
ミュンヘンを拠点とする核融合スタートアップ企業であるProxima Fusion(プロキシマ・フュージョン)は、4億1,100万ユーロの資金調達を実施し、企業価値が24億ユーロに達した

1.        仏AIのMistralがロボット市場参入、低コストで自律移動を可能にする新モデル

2.        熱波による河川温度上昇で仏電力が原子炉を再び停止、環境保護へ出力抑制も

3.        クリーンビューティーの先駆者がパリに旗艦店、ウェルネス強化で欧州展開へ

4.        仏テック企業の資金調達は回復傾向も、英独に後れを取り規模拡大に課題残す

5.        仏の音声AI企業が米エヌビディアから出資獲得、世界展開と米国進出を加速へ

6.        仏市場で苦戦する水素トラック、Hyundaiがインフラ不足の中、欧州展開を加速

7.        仏政府の電動化地域計画が難航、選定発表は見送りで資金調達やガス廃止に課題

8.        独核融合新興のプロキシマ・フュージョン、4億1100万ユーロを資金調達


1.        仏AIのMistralがロボット市場参入、低コストで自律移動を可能にする新モデル

仏AI企業のMistralがロボットの移動に特化した新モデルを発表。安価なカメラとシミュレーションデータで訓練され、低コストで自律移動を可能にする。同社は今後、企業の産業用AIに注力していく。
 
フランスのAIスタートアップであるMistralは、ロボットのナビゲーションに特化した新モデル「Robostral Navigate」を発表した。現在のAI研究所は産業的潜在力が大きいロボット工学の課題解決に取り組んでおり、同社もその動きに追随する。
このモデルは、単一のカメラ(モノカメラ)と自然言語の指示によって、ロボットが複雑な環境を自律的に移動できるように設計されている。車輪型多脚型など異なるプラットフォームに対応し、工場内の人型(ヒューマノイド)や軍事環境の犬型ロボットなど、既存の機体に組み込んで運用される。物流配達製造などの分野への応用が期待されており、現在の最良のアプローチと比較して22倍少ないトークンで動作する。また、数千億のパラメータを持つ大規模言語モデル(LLM)に対して80億パラメータに抑えられており、利用コストの削減という利点がある。
高価なLidarセンサーの代わりに安価なカメラで機能し、現実データではなくシミュレーションデータのみで訓練された点が特徴である。ただし、実際に運用する際は工場や倉庫の図面など、その空間の特定データを用いた再訓練が必要となる。
現在、120億ドルの企業価値を持つ同社は、元MetaのOlivier Duchenne氏を責任者に迎え、推論や細かな操作(マニピュレーション)のモデル開発を進めている。同社は一般消費者向けから撤退し、ASML、ステランティス、BMW、エアバスなどの大企業を対象とした産業用AIに注力している。


2.        熱波による河川温度上昇で仏電力が原子炉を再び停止、環境保護へ出力抑制も

仏電力が熱波による河川の温度上昇を受け、水生動植物の保護を目的に複数の原子炉を停止・出力抑制する。連休に伴う電力需要減少のため再接続は17日予定。同社は気候変動対策に多額の投資を計画している。


フランス電力(EDF)は、6月末の異例の熱波で3基原子炉が停止したわずか2週間後、再び強い暑さの影響で複数の原子炉の運転を停止・抑制する。2026年7月の木曜夜から、ローヌ川沿いのビュジェ3号機21時から)と、ガロンヌ川沿いのゴルフェッシュ2号機23時45分から)が停止される。また、同じくローヌ川沿いのサン=タルバン2号機でも環境上の理由から出力低下が予定されている。
これらの措置は技術や安全の問題ではなく、河川の温度上昇から水生動植物を保護するためのものである。例えばゴルフェッシュでは、下流の河川温度が28℃に達すると冷却水の排水が制限される。送電管理網(RTE)の予測によると、7月14日の祝日の連休に伴い電力消費が日あたり数GW減少するため、ネットワークへの再接続は7月17日となる予定である。
フランス南西部の電力網の安定に重要なゴルフェッシュに対し、EDFシヴォーと同様の、巨大ファンを用いて河川より数度低い水を排水する冷却システムの追加を検討している。また、ミューズ川の流量低下が予測されるショーズでは、土曜日からの制限を見据えて貯水池の創設を検討している。
EDFは、気候変動への適応に向けて2040年までに総額87億ユーロの投資を計画している。