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日刊フランス欧州経済 2026年6月23日 (フリー)

日刊フランス欧州経済 2026年6月23日 (フリー)
仏建設大手NGEが脱炭素へ新興企業育成施設を設立、業界全体で資機材の電動化投資などが進んでいる

1.        仏建設大手が脱炭素の新興育成施設設立、電動化進むも業界の削減進捗は不十分

2.        仏で水力発電の投資再開へ 法案可決で制度の不確実性解消、各地で近代化も進む

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1.        仏建設大手が脱炭素の新興育成施設設立、電動化進むも業界の削減進捗は不十分

仏建設大手NGEが脱炭素へ新興企業育成施設を設立。業界全体で資機材の電動化投資などが進むが、温室効果ガス削減目標に対する進捗は依然として不十分である。
 
フランスの建設大手NGEは、環境移行を加速させ市場を拡大するため、スタートアップインキュベーターを設立した。運用予算は100万ユーロで、現在は30社を収容しており、2030年までに1000社の登録を目指している。
同施設には、最高500kWの電力を提供し建設現場の脱炭素化を進めるPower Charge、非接触充電のUp & Chargeブロックチェーンで二酸化炭素削減量を追跡するInuk、データ処理で排出量を測定するHibooなどの建設テック企業が参画している。
こうした動きは他社でも先行しており、競合のVinciが運営するプログラムLeonardは、2017年以来215の革新的プロジェクトを支援してきた。さらに2024年には、業界の主要企業らが「持続可能な資機材アクターコミュニティ(CAMD)」を設立した。建設業における二酸化炭素排出量の20%を占める資機材の電動化や、それに伴う充電・蓄電インフラの整備に向けて、バリューチェーン全体での投資が進められている。
2050年カーボンニュートラル達成に向けて電動化の取り組みは進展しているものの、業界全体の温室効果ガス排出量を30%削減するという目標に対して、現在の進捗は依然として不十分な状況である。


2.        仏で水力発電の投資再開へ 法案可決で制度の不確実性解消、各地で近代化も進む
 
仏モンタウ水力発電所で大規模近代化工事が進行中である。仏の水力発電は制度を巡る欧州委との紛争で投資が停滞していたが、法案可決により許可制度へ移行し不確実性が解消、国内投資が本格的に再開される。
 
フランス・エロー県のモンタウ水力発電所で、EDF Hydroによる大規模な最適化・近代化工事が進行している。2023年から2026年12月までの3年間で、総額3,500万ユーロが投じられる。
この地下発電所1966年に稼働し、落差620メートル、平均で年間216GWhの電力を生産してきた。今回の工事により、出力は90MWから96MW6.7%向上し、タービン効率も2%改善して年間221GWhの発電が可能になる。
フランスにおいて、水力発電は原子力に次ぐ第2のエネルギー(12〜15%)であり、筆頭の再生可能エネルギーである。しかし、水力発電の譲渡(コンセッション)制度を巡り、フランス政府と欧州委員会の間で約15年間紛争が続き、多くの投資が停滞していた。
6月17日、フランス議会で法案が可決され、従来の制度から許可制度への移行が決定した。国が施設を所有し、事業者が今後70年間の占有権を得る。この不確実性の解消により、国内の水力発電投資が再開される。
EDFは今後10年間2GW2050年までにさらに2GWの開発を目指し、45億ユーロを投資する計画である。その中には、電力網を安定させる揚水発電所(STEP)の新規建設も含まれ、オクシタニー地域圏でもモンテジック2などの計画が進んでいる。