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日刊フランス欧州経済 2026年6月22日 (フリー)

日刊フランス欧州経済 2026年6月22日 (フリー)
フランスのスタートアップ企業であるSipearl(シパール)が開発したマイクロプロセッサ「Rhea1(レア1)」は610億個のトランジスタを搭載し、欧州で設計されたCPUとしては過去最高レベルの複雑さを持つ

1.        仏企業が欧州初の高性能CPU「Rhea1」開発、26年末に商業展開へ

2.        定額住宅交換の最大手「ホームエクスチェンジ」、世界30万人会員で急成長

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10.  寄稿・米国のAI遮断で窮地の欧州、主権奪還へ産業政策刷新と独自資源確保など4策提言


1.        仏企業が欧州初の高性能CPU「Rhea1」開発、26年末に商業展開へ
 
仏シパール社が開発した「Rhea1」は、欧州の技術主権を担う高性能・低消費電力の新型CPUである。多額の資金調達を経て製造が進み、AI需要や地政学的リスクを背景に2026年末の商業ローンチを目指す。
 
フランスのスタートアップ企業であるSipearl(シパール)が開発したマイクロプロセッサ「Rhea1(レア1)」は、欧州の技術主権に向けた重要な一歩となる。
Rhea1610億個のトランジスタを搭載し、欧州で設計されたCPUとしては過去最高レベルの複雑さを持つ。超高性能計算(HPC)や人工知能(AI)をターゲットとし、低消費電力を実現している。台湾のTSMCで製造され、3ヶ月間のテストを経て、2026年末までに商業的ローンチが予定されている。欧州のスーパーコンピュータ「Jupiter(ユピテル)」などへの搭載が見込まれる。
このプロジェクトの実現には巨額の資金が必要であった。工場を持たないファブレス企業にとって製造へのアクセス費用は莫大であり、Sipearlは「France 2030」などの支援を受けつつも、シリーズAで1億3000万ユーロを調達するのに3回の試みと2年の歳月を要した。最終的には2025年7月に台湾のファンドであるCathay Venture(キャセイ・ベンチャー)の参画により資金調達を完了し、製造工程(テープアウト)へと進んだ。開発段階では試作を行わず、自社データセンターでのデジタルツインによるシミュレーションが活用された。
現在、AIの発展や地政学的リスクの高まりを背景に、欧州独自のCPUに対する需要が急増している。防衛、宇宙、データセンター分野からの関心も高く、同社はすでに次なるシリーズBの資金調達に向けて動いている。


2.        定額住宅交換の最大手「ホームエクスチェンジ」、世界30万人会員で急成長
 
パリ拠点の住宅交換世界最大手HomeExchangeは、定額制とポイント制で急成長中のプラットフォームだ。世界に約30万人の会員を抱え、多様な予算帯の旅行を可能にしながら安定した収益を上げている。
 
HomeExchangeは、パリに拠点を置く住宅交換世界最大手プラットフォームである。2011年にエマニュエル・アルノーとシャルル=エドゥアール・ジラールによって設立されたフランスのスタートアップ「Guesttoguest」が、2017年3300万ユーロの資金調達を経て、自身より規模の大きいアメリカのHomeExchangeを買収し、国際的な現在の社名へと変更した。
同社は交換を円滑にするため、片方向の提供でもポイントが貯まる「GuestPoints」の導入や保険の提供を行った。収益モデルには年間サブスクリプション制度を採用しており、現在は175ユーロで年間に何度でも交換ができる仕組みである。このモデルにより経営の安定化と会員の利用頻度向上が実現し、現在の売上高は5200万ユーロに達している。
近年は口コミを原動力に年35%から45%のペースで急成長を遂げており、世界に約30万人の会員を抱える。会員の3分の1はフランス人であり、アメリカやカナダなどにも広がっている。また、富裕層向けに年会費1275ユーロの「HomeExchange Collection」を展開する一方で、会員の18%が「この仕組みがなければ休暇に出かけられなかった」と回答しており、あらゆる予算帯の旅行を可能にしている。