フランス欧州ビジネスニュース2026年5月7日(フリー)
1. 欧州初、ザグレブで自動運転タクシー始動 11都市と導入協議へ
2. ホルムズ海峡でコンテナ船攻撃、比人乗組員負傷 仏海運大手所属
3. 仏見習い訓練予算、2026年に205億ユーロへ 対GDP比で2019年から倍増
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1. 欧州初、ザグレブで自動運転タクシー始動 11都市と導入協議へ
ザグレブで欧州初の自動運転タクシーが始動した。Verne社が運営し、現在は安全員同乗の10台体制だが年内の完全無人化を目指す。一律1.99ユーロの低価格もあり需要は高く、欧州各国への展開も視野に入れる。
クロアチアの首都ザグレブにおいて、4月8日より欧州の首都として初となる自動運転タクシーのサービスが開始された。このサービスを運営するのは、同国の企業Verne(ヴェルヌ)である。
車両には中国のPony.aiが開発した自動運転ソリューションが搭載されており、現在は10台のフリートで運用されている。車体には14台のカメラ、9台のリダー(Lidar)、4台のレーダーが備わり、周囲650メートルの空間を正確に把握する。現時点では安全のために運転手が同乗しているが、同社は年内までの完全無人化を目指している。
サービス開始以来、約300人が利用し、待機リストには4,000人以上が登録している。現在は専用アプリに加え、今後はUber経由での利用も可能になる予定である。普及とフィードバック収集のため、運賃は一律1.99ユーロに設定されている。走行エリアは現在、市中心部やノヴィ・ザグレブ、空港に限定されているが、安全性を確認しながら段階的に拡大される方針だ。これまでに事故の報告はない。
Rimac(リマック)グループ傘下として2019年に設立された同社は、欧州や中東の11都市と導入に向けた協議を行っている。開発には欧州委員会からの助成金や民間投資家からの資金が投じられており、次世代の都市移動サービスとして注目を集めている。
2. ホルムズ海峡でコンテナ船攻撃、比人乗組員負傷 仏海運大手所属
ホルムズ海峡でマルタ船籍のコンテナ船が攻撃され、比人乗組員が負傷し船体が損傷した。仏政府は自国への標的性を否定。米国の護衛作戦停止直後の発生を受け、ルビオ国務長官は航行の自由を守る安保理決議案を提出した。
仏海運大手CMA CGM所属のコンテナ船「サン・アントニオ」が、火曜日の20時30分頃(フランス時間)、ホルムズ海峡で攻撃を受けた。同船はマルタ船籍で、乗組員はフィリピン人であった。同社は、乗組員の数名が負傷し避難・治療中であること、および船体に損傷が生じたことを発表した。
フランスのマクロン大統領は、本攻撃においてフランスが標的になった事実は「一切ない」と強調した。政府報道官のモード・ブレジョン氏は、船がフランス船籍ではなかった点に触れつつも、被害を受けた乗組員に対する連帯を表明している。
この事案は、ドナルド・トランプ米大統領が、イランとの和平交渉を進めるため、開始からわずか1日でホルムズ海峡における艦船護衛作戦「プロジェクト・リバティ」を一時停止すると発表した直後に発生した。トランプ氏は交渉に「大きな進展」があったとし、合意形成のために一時的な停止が必要であるとしている。
一方、マルコ・ルビオ米国務長官は、航行の自由を保護するため国連安全保障理事会に決議案を提出すると発表した。サウジアラビアやUAE、カタールなど周辺諸国と共同で起草されたこの決議案は、イランに対して攻撃や機雷敷設、不当な通行料徴収の停止を強く要求するものである。