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フランス欧州ビジネスニュース2026年2月17日(フリー)

フランス欧州ビジネスニュース2026年2月17日(フリー)
仏スタートアップAscendanceは、トゥールーズ近郊のル・エルムにて、垂直離着陸機(VTOL)である「Atea」の初号機の組み立てを開始した

1.        トゥールーズ発垂直離陸機、初モデルを公開

2.        仏H4 Marseille-Fos、持続可能な燃料生産プロジェクトを発表

3.        航空:: 仏Ascendance、ハイブリッドVTOLで防衛に進出

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1.        トゥールーズ発垂直離陸機、初モデルを公開
 
フランスのスタートアップ企業であるAscendanceは、トゥールーズ近郊のル・エルムにて、垂直離着陸機(VTOL)である「Atea」の初号機の組み立てを開始した。この機体は、中央の胴体と4枚の翼を備え、全長14メートル、総重量2トンを超える規模である。すでに世界中の航空会社などから632機の予約受注を獲得しており、VIP輸送、貨物、医療、監視、軍事など幅広い用途が期待されている。
Ateaの最大の特徴はハイブリッド電気推進システムである。これにより、従来のヘリコプターと比較して騒音を最大75%、燃料消費量を80%削減できる。航続距離は最低400キロメートルを確保しており、環境負荷の低減と都市部での運用適性を両立させている。
現在、同社はサフラン社製のエンジンや1.2メガワットの出力を持つ試験ベンチを用いて、推進システムの検証を続けている。機体部品の製造にはエアバスのサプライヤーであるデュケイン・グループが協力し、コックピットのシミュレーション試験も進行中である。
今後のスケジュールとして、今後4〜5カ月かけて組み立てを行い、その後に地上試験と飛行試験を実施する計画である。欧州航空安全庁(EASA)との協議を毎週行い、飛行許可の取得を目指している。同社は2027年6月ル・ブールジェ航空ショーで実物大の機体を披露することを目標としており、82件の特許技術を武器に、航空輸送の脱炭素化において中心的な役割を担おうとしている。


2.        仏H4 Marseille-Fos、持続可能な燃料生産プロジェクトを発表

フランスのH2V社とドイツのHyGen社の合弁事業であるH4 Marseille-Fosは、マルセイユ・フォス港の46.6ヘクタールの敷地にe-SAF(持続可能な航空燃料)の製造拠点を建設することを正式に決定した。このプロジェクトは、2030年までに年間7万5000トンの生産を目指しており、2026年2月10日には占有権の契約が締結された。
事業の推進には、欧州のReFuelEU規制の安定が不可欠である。2030年から義務化される6%の混合比率目標が維持されることが、投資判断の重要な基盤となる。CEOのアレクシス・マルティネスは、規制の変更や開始時期の延期はプロジェクトの存続を脅かすと警鐘を鳴らしている。
現在、Rely社とともに予備的なエンジニアリング調査が進められており、2026年9月までには建設許可と操業認可の申請が行われる予定である。総投資額は15億ユーロと見積もられ、Hy24Technipケベック州貯蓄投資銀行などの有力な投資家が参画している。
最終的な投資決定は2028年中盤を予定しており、それまでにCO2供給や電力調達の契約を確定させ、事業の「銀行融資適格性(バンカビリティ)」を高める必要がある。稼働後は160人の雇用を創出し、パイプラインを通じて欧州各地へ燃料を供給する計画である。
このプロジェクトに関する次のステップとして、具体的な技術仕様や、欧州の航空業界における最新の規制動向について詳細を調査することも可能である。