フランス欧州ビジネスニュース2026年2月16日(フリー)
1. 希少疾患:仏THX Pharmaの株価、仏Biocodexとの提携により上昇
2. ロレアルの社長によると、「寿命の延長は美容にとって良いニュースだ」
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1. 希少疾患:仏THX Pharmaの株価、仏Biocodexとの提携により上昇
リヨンを拠点とするバイオテク企業THX Pharma(旧Theranexus)は、フランスの独立系製薬会社Biocodexと戦略的提携を締結した。これを受け、2026年2月11日に同社の株価は2.4ユーロから4.05ユーロへとほぼ倍増している。
この契約は、希少疾患であるバッテン病、ゴーシェ病、ニーマン・ピック病C型を対象とした2つの候補薬「Batten-1」と「TX01」の独占権に関するものである。契約総額は最大1億7,300万ユーロに達する見込みで、署名時に1,200万ユーロ、その後の開発や販売の進捗に応じて1億6,100万ユーロが支払われるほか、売上に応じた2桁台のロイヤリティも設定されている。
THX Pharmaは2013年に設立され、2017年に上場した。2024年の苦境を経て、今回の提携と2025年10月の増資により、今後の研究開発資金を確保している。同社の年間キャッシュバーンは200万ユーロに抑えられており、市場からの追加調達なしで臨床試験を進められる体制である。
今後の展開として、Batten-1は2030年の販売を目指してフェーズ3試験に進み、TX01は2027年末の市場投入を予定している。これらの疾患は患者数が各2,000から3,000人と少なく競合が不在であるが、同社は特許や「オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)」指定により、商業的な独占権と収益性を維持する方針である。
2. ロレアルの社長によると、「寿命の延長は美容にとって良いニュースだ」
ロレアルのニコラ・イエロニムス最高経営責任者(CEO)は、不透明な経済状況下で首位を維持する戦略を語っている。
2025年、同社は主要市場である中国と米国で成長を加速させた。中国では下半期に1%から5%の回復の兆しを見せ、米国では下半期の成長率が上半期の2倍に達した。特筆すべきは電子商取引(eコマース)の躍進であり、グループ全体の売上高に占める割合は初めて30%に到達した。中国市場に限れば、その比率は60%を超えている。
米国の関税導入に対しては、在庫管理の徹底や現地生産(北米販売分の75%)により対応しているが、その影響額は2025年の約1億ユーロから、2026年には約2億5,000万ユーロに拡大すると予測している。
今後の成長の柱として、外部成長とイノベーションを掲げている。ケリング(Kering)との提携により、高級香水ブランド「クリード(Creed)」や「グッチ(Gucci)」などのライセンス獲得(2028年〜)を通じて高級美容部門を強化する。また、アルマーニ(Armani)との2050年までの長期契約を維持しつつ、遺言に基づく将来的な関係深化も視野に入れている。
さらに「長寿科学(サイエンス・オブ・ロンジェビティ)」を新たな境界線と定め、研究開発(R&D)に注力している。2025年には725件の特許を取得し、下半期の革新率は上半期比で150ベーシスポイント上昇した。同社は「スティミュラス・ビューティ(美の刺激)」戦略を通じ、美容、スキンケア、サプリメントを統合したウェルネス分野での主導権掌握を目指している。