フランス欧州ビジネスニュース2026年2月12日(フリー)
1. AI: 仏ミストラル 、スウェーデンの新データセンターに同社史上最大の投資を実施
2. データセンターと買収が仏Legrandと仏Rexelの成長を促進
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1. AI: 仏ミストラル 、スウェーデンの新データセンターに同社史上最大の投資を実施
フランスのAI企業Mistral AIは、スウェーデンのボールレンゲに12億ユーロを投じ、同社初となる国外のインフラ拠点を設立する。この新施設は23メガワットの容量を持ち、2027年に稼働を開始する予定である。これにより、フランス国内で展開中の40メガワットと合わせ、同社の計算能力は50%向上する。
2024年と2025年の資金調達を経て120億ユーロの企業価値と評価される同社は、現在4億ユーロの年間経常収益を上げており、2026年中に10億ユーロの大台突破を目指している。新拠点はEcoDataCenterとの提携により、再生可能エネルギーのみで運営される。また、最新世代のNvidia製チップ「Vera Rubin」を搭載し、自社モデルの学習だけでなく、顧客企業への計算資源の貸し出しも行う。
背景には、欧州における「技術的自立」への強い要求がある。米国の巨大IT企業がAIインフラに数千億ドルを投じる中、同社は欧州企業に対し、データの安全性を保障する主権的な選択肢を提示している。550人の従業員を抱える同社は、大企業向けのAI導入支援を強化しており、欧州のAIリーダーシップ確立に向けた重要なステップを踏み出している。
2. データセンターと買収が仏Legrandと仏Rexelの成長を促進
電気設備およびデジタルインフラのスペシャリストであるフランスのLegrand(ルグラン)と、卸売大手のRexel(レクセル)は、2025年に記録的な業績を収めた。両社の成長を牽引しているのは、北米市場におけるデータセンター建設の需要であり、この勢いは2026年以降も加速する見通しである。
Legrandの2025年通期売上高は約95億ユーロ(9.6%増)に達し、調整後営業利益は20億ユーロ(10.5%増)を記録した。同社の売上の26%をデータセンター関連が占めており、2017年に3億ユーロであった同部門の売上高は、買収による事業拡大を経て、2026年にはプロフォルマベースで30億ユーロに達する見込みである。2025年には7社を買収したが、さらにブラジルのGreen4Tや米国のKratos Industriesの買収を発表しており、2030年までに売上高150億ユーロを目指している。
一方、Rexelの2025年売上高は194億ユーロ(0.7%増)、純利益は5億9140万ユーロ(73.4%増)と大幅に伸長した。欧州やアジア太平洋地域での苦戦を、北米でのデータセンターおよび高速通信インフラ需要が補う形となった。同社は販売のデジタル化を推進しており、欧州でのデジタル売上比率は44%に達している。
両社とも、2026年には建設セクターの回復も見込んでおり、AIやデータセンター市場の拡大が今後数年にわたり成長の柱であり続けると確信している。